月刊福祉(2023年9月号)
福祉は本来、利用者の人権や権利を守るための実践である。しかし、利用者に対して虐待やさまざまな制約を設けるなど、利用者の人権をないがしろにしてしまうケースも見受けられる。一方、福祉現場における職員へのカスタマーハラスメントなども生じている。こうした状況を踏まえ、福祉サービスを利用する人と提供する人、双方の人権が保持される福祉実践をすすめるために必要なことを、さまざまな場面や視点から多角的に考察する。
社会福祉における人権と価値の位置づけ―倫理的ジレンマと課題への対処を巡って
東京都立大学人文社会学部 教授 和気 純子
▼レポートⅠ
高齢者入所施設における人権侵害を起こさないための取り組み
社会福祉法人晋栄福祉会 兵庫エリア総合施設長・中山ちどり 施設長 石村 陽一
▼レポートⅡ
地域における権利擁護実践
―虐待の早期発見・早期対応は地域の力で
社会福祉法人鯵ヶ沢町社会福祉協議会 事務局長 井上 雅哉
▼レポートⅢ
精神科医療と人権―長期入院患者の思いを聴くこと
医療法人社団メンタルクリニックなごみ 相馬地方基幹相談支援センター拓 管理者 須藤 康宏
▼レポートⅣ
保育・教育における子ども憲章を作成して
特定非営利活動法人子どもと保育研究所ぷろほ 理事長 山田 眞理子
▼レポートⅤ
ハラスメント予防のための心のケア―お互いが活かし生かされる現場を創るためには
医療法人心の郷 緩和ケア支援センターはるか センター長 大石 春美
▼論文Ⅱ
虐待や不適切ケアを巡る課題提起
植草学園大学 副学長・発達教育学部 教授 野澤和弘
【グラフ21】
東京都/社会福祉法人北野会 マイライフ徳丸
利用者も職員も居心地のよい環境をめざして
【ウオッチング2023】
ボーダレスアカデミー 代表 半澤 節さん
一人ひとりの想いの実現に伴走し社会問題を解決する人を育てる
創刊1909(明治42)年。100年を超える伝統と歴史――
『月刊福祉』は、最新の福祉政策・動向をお届けする信頼と実績の福祉の総合誌です。
― 変化する社会保障・社会福祉制度の動向や課題を整理
― 多様な福祉課題への対応を、実践事例を交えながら多角的に紹介
― 福祉関係者はもちろん、福祉の今を知りたい方々にもお読みいただきたい1冊
【2023年度→→→注目の新連載】
▼FUKUSHIを創る
ニーズや社会・地域課題を前にし、それに対応するため、新たな発想や視点をもとにこれまでにない実践に取り組んだ中心人物に焦点を当てるコーナーです。
▼相手を理解するために
福祉に関わるすべての人に知ってほしい、相手をどのように理解するかについて学ぶコーナーです。どのような場面でどのような点に着目するべきかを解説します。
▼知っておきたい福祉の基礎知識
福祉の主要な制度や仕組み、支援技術や対象、機関等に関するテーマを、毎号ひとつ取り上げます。新任者にとっては学びの入口となり、経験者にとっては忘れてはいけない基本事項を改めて確認できるコーナーです。
≪このような方におすすめします≫
●今、知っておきたいテーマを第一線の学識者や実践者の解説から学びたい方
●今の福祉を多角的な視点から押さえて経営・運営に活かしたい社会福祉法人・福祉施設の経営管理者の方、この先の組織の中核を担っていく方
●社会福祉を研究する方、社会福祉を学ぶ学生の方、福祉の最前線で活躍する法人・施設職員の方
…毎日を有意義に過ごすためのヒントが『月刊福祉』には詰まっています。
特集一覧
- 2023年10月号特集 2040年を見据えた高齢者支援のこれから
- 2023年8月号特集 市町村社協を知る - これからも地域福祉の中核であり続けるために
- 2023年7月号特集 生活保護と生活困窮者自立支援の方向性
- 2023年6月号特集 誰もが当たり前に一緒にいる地域の場
- 2023年5月号特集 続・子どもを中心においた支援を実現するために
- 2023年4月号特集 協働ですすめるソーシャルワーカー養成
- 2023年3月号特集 障害のある人の地域移行と 共に生きること
- 2023年2月号特集 その人の人生のさいごをいかに支えるか
- 2023年1月号特集 社会保障の行方―「全世代型社会保障」を真に実現するために
- 2022年12月号特集 コロナと福祉 ―コロナ禍の3年で見えたこと
- 2022年11月号特集 平時から災害に向き合う
- 2022年10月号特集 農福連携―持続可能な地域をつくる
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